悪魔のソース・博多んぽん酢を新しい博多の名物にしたい。老人のかなわぬ夢でなく、夢を現実にしてみたい。脳梗塞から三度の生還。ヨレヨレ、ボロボロになりながら、果たせぬ夢を追い続ける男に、強力な助っ人が現れた。平凡だったそれまでの人生が「まさか」の出来事で、がらりと変わる。一度ならまだしも、それが二度も三度も続いた。波乱万丈だが実に、愉快だった。人生の終末期を迎えた今、またもや「まさか」の驚きである。ヒルマン監督ではないけれど、信じられな~いのだ。人生、終わり良ければすべて良しなのだが、それはまだわからない。

  

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2009年11月02日

今週の出来事 10・26~11・1

 近ごろ食べたものでなにが一番美味しかったかと聞かれたら、即座にこれだと答えたいものがある。それは、博多んぽん酢で食べた、たらちりである。たらは漢字で魚ヘンに雪と書くだけあって、雪国の魚である。30年も前のことになるが、金沢から富山をめぐる旅をした。みぞれや粉雪がちらついていた。底冷えというのはこれだなと北国の寒さを納得したものだ。

 富山の新聞社を訪ねると、たらの定置網の取材に出掛けるところだった。同行させてもらった。たらには二種類居るらしい。その一つは、深海を回遊しているたら、もう一つは岸近くに来る磯つきのたら。定置網に入るのは富山湾に入ってきた磯つきたらだった。

 舟の上に大きな火鉢があった。丸太の切れ端を入れて燃やし、暖をとる漁師の顔が、火に照らされて赤鬼のように見えた。海を渡って正面から顔に叩きつける潮風は痛かった。船べりにズラリ並んだ漁師たちが手を伸ばして網をたぐり始めた。体を「へ」の字に」曲げては起こし、起こしては曲げて網を起こして行く。

 後にも先にも、あんな美味い鍋を食べたことはない。晩飯のたらはスーパーの冷凍ものだった。お世辞にも美味いとは言い難いが、懐かしい記憶という味付けがひどく贅沢な気分にさせてくれた。

   


Posted by 吉野父ちゃん at 16:58Comments(0)うまい話・食えない話