こう寒いと、リハビリ通いも大変です。
介護やリハビリというのは、終わりがないから、死ぬまで続けなくてはなりません。寒いとうんざりしますが、義務感だけでやっているととても心身がもちません。どうせなら、病気を笑い飛ばすような明るいリハビリの方がいいに決まっています。
正月に「わしは今年から、ヱスキモーになるぞ」と宣言しました。
エキスモーは、われわれが想像もできないような寒さの中で暮らしています。だからといって、風邪のひきっぱなしということはありませんね。それは、彼らの食生活と関係があります。
アザラシの生き血を飲み、生肉を常食する彼らは、体内で熱を蓄積し、それをエネルギーに変換することで寒さに強い体力を身につけているのです。
つまり、高脂肪、高タンパクの食事です。
エスキモーではないので、生肉を食べる習慣はありませんが、肉、魚、豆腐、卵、牛乳、チーズなどは良質なタンパク質食品を摂れば良いのです。
肉でも魚でも自分の好きなものでいいから、とにかくたっぷり食べることです。それには「なべ」が冬一番のご馳走です。
脂っぽいものが苦手な人でも、鍋にすると、肉でも魚でも抵抗なくたくさん食べられますし、野菜と上手に組み合わせば、多種多様の食品がバランス良くとれます。鍋料理の優れたところです。
大切なことがあります。
タンパク質、脂肪、糖質などが代謝されるときにはビタミン、ミネラルが欠かせません。
緑黄色野菜も一緒にしっかり食べることです。
青菜には、抗酸化作用のあるビタミンCとE、体内に入るとビタミンAに変わるカロテン。全部含まれています。それに、昔から、青菜は一霜ごとに甘くなると言われています。まさに、今が旬です。
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人の名前が思い出せない。
今朝、なにを食べたかすぐに思い浮かばないなど、だれでも年をとると、若いときに比べて物忘れをするようになります。しかし、単なる物忘れは病気のボケとは違うものです。
同級生が博多に住んでいて、時々、三人で集まります。いつもは、ゴルフの後、19番ホールで旨い酒を飲むのが楽しみでしたが、病気をしてから、皆が食べ物に注意するようになりました。
私が脳血管障害の病気で倒れたので、血管壁を丈夫にする食事やストレスを貯めない規則正しい生活の大切に気づいたようです。
「年をとると肉はあまり食べない方が良い、ということをよく言われるが、ありゃ嘘バイ」
「質の良い動物性食品を摂ることが大切なのに、動物性と聞いただけでアレルギーをおこしてしまう」
「そんなら聞くが、たらふく肉食って血管を詰まらせていいのか。脳に小さな梗塞(詰まり)が沢山出来ると脳血管性痴呆症になるよ」
「お前、大丈夫か?」
「わからん。発病してから半年以内に痴呆症になる人はかなり居るね」
「・・・・・・」
脳血管障害を予防し。活動的な生活を送ってボケを防ぐためには、食事を中心にしたセルフケアがカギになります。
一日に摂る動物性食品の目安量は肉、50~70グラム、魚80グラム、卵一個、牛乳200CC。これに、植物性タンパク質の大豆製品などをプラスすれば理想的。
ただし、食べすぎはダメ。三食を規則正しく食べることです。寝たきりになると脳の活性が急速に衰えます。ボケの進行が早まるのです。
寒さに強い食事の摂り方は、ボケ防止の効果もありました。