2007年10月25日
不滅の灯明
月末に予定していた「たまねぎぼうや」の発売を延期することにした。ラベルのデザインも決まり、準備は全て整っていたのだが、どうしても気分が乗らぬのである。迷いを断ち切ったのは、デザイナーの一言だった。
黄金色のオイル。どうしました? 菜種油のことを聞かれた。
そうか。万人に好まれる味は必要じゃない。これこそ悪魔だ、と言わせる味じゃないといかん。初心を忘れていた。それを問われたのである。
油を生食する食文化はなかった。日本人と油のかかわりは、灯明に用いた菜種油である。改めてそのことに気づく。開発を始めて7年になる今、比叡山延暦寺の根本中堂、不滅の灯明が目に浮かぶ。
Posted by 吉野父ちゃん at 08:20│Comments(0)
│まさかの人生